Andy Timmons & Robert Keeley “Chase the Sounds You Love” | AMS Interview
ギタリストとして絶大な人気を誇るアンディ・ティモンズと、エフェクター界の革新者ロバート・キーリーがタッグを組んだら、いったい何が生まれるのか? 二人がディレイの“魔法”を求めて徹底的にこだわった「Halo」、アナログ×デジタル融合のファズ&ピッチシフター「Octosy」の開発秘話、そして実戦的なドライブ「Mark III Driver」への深い探求――。ビートルズ愛やアンプ選びの舞台裏、さらには意外な“盗まれペダル”エピソードまで、互いに妥協を許さない熱量が詰まった対談から目が離せない。果たして彼らは、“理想の音”をどうやって形にしていったのか? その全貌に迫る。
2024/12/14にYoutubeにてアップロードされた上の動画を
AIを使って翻訳しました。AIのため、Aiが勝手に補足している箇所がある場合もありますので、ご了承ください。
以下翻訳です。
アンディ・ティモンズ(Andy Timmons): 「やあみんな、アンディ・ティモンズです。こちらは…」
ロバート・キーリー(Robert Keeley): 「ロバート・キーリーです。」
アンディ: 「ここAMSで本当に素晴らしい時間を過ごしました。ラスとライアンに大感謝。ライアン、今回はちゃんと名前合ってたよね(笑)。それでね、かなりの時間をかけて、僕らのギアについて語り合ったんですよ。octa psi とか、4-in-1 Drives…あとHalo と Mark III とかね。まあ楽しんでいただければ何よりです。
すごく楽しかったし、ここでの時間は心から楽しめました。すべてが本当に上手くいった感じ。AMSに乾杯。ラスとライアン、本当にありがとう。あなたたちは最高だよ。みんな大好き。またここへ戻ってくるのが待ちきれない。アーメン。愛してるよ、ピース&ラブ。」
(司会の声) 「ロバートとアンディ、どうもありがとう。来てくれて嬉しいよ。」
アンディ: 「ここにいられて嬉しいですね。」
▼octa psi
▼4-in-1ドライブ
▼Halo
▼MarkⅢ
(司会) 「で、実は話を始める前に、ロバートがアーティストとコラボすることについてちょっとだけ教えてくれたんですが、これまでで一番悪夢みたいだったのは“こだわりの強いアンディ”との作業らしいですよ(笑)。」
アンディ: 「まだこうして会話が成り立ってるのが不思議なくらいだよね(笑)。」
(司会) 「でも言ってたのは、『名前をペダルに載せときゃいいだろ。ミリオンセラーだ』みたいな(笑)。」
「そうは問屋が卸さないよ、ロバート・キーリー(笑)。まあでも、50回くらいバージョンを作り直すみたいな相手は、確かにコラボで一番大変なんじゃない?『ただのオーバードライブでしょ?』とか言いつつ、アンディは耳がめっちゃシビアだから。じゃあ現行製品があるけど、そこに行き着くまでどれだけ往復のやり取りがあったの? それってどれだけ“ひどい”ものだったのかな?」
アンディ: 「“ひどい”って言葉の魅力だけど、実際はそんな“ひどい”ことは一度もなくてね(笑)。でもHaloに着手し始めたとき、実際は僕らが当初考えていたよりずっと時間がかかったのは事実だよ。僕はけっこう具体的に“こういう音が欲しい”ってイメージがあって、ロバートたちもすでに“Echoes”という新しい面白いエコープラットフォームを作ってた。だから『じゃあ既存のEchoを見ながら、これまで自分が好きだった、オリジナルのMemory ManとかEP3テープエコー、昔使ってたChandlerのデジタルステレオエコーとか、そういうの全部聴き比べて作ろう』ってなった。Chandlerの最初のデジタルステレオエコーはリピートにモジュレーションがかかってたんだよね。そういう要素が欲しかった。
だけど実際“塹壕”に入って、俺の好きなもの全部を比較していくと、みんなの耳が同じ方向を向くのにどれくらいかかるか――それが結局2年くらいかかったんじゃないかな。うん。すごく時間かかったね。最初にロバートが僕のところに来てくれたのが2020年2月13日とかで、ちょうどコロナで世界が変わる直前だった。いわゆる“Before Times”ってやつ。」
キーリー:「僕はアーティストと仕事するの初めてでどうなるかわからなかったけど、チームとしてすごく良いものを作れる手応えはあった。フランス製のDSPチップ“Dream Chip”を使ってて、本当にいい結果が出てたんだ。
それでアンディが来るってことで、『ドットエイスと4分音符のディレイを用意してモジュレーションかければいいんでしょ?』みたいに当初は思ってた。でも実際にアンディのセットアップ、Timelineの設定やメモリーマンを2台同時に使う方法を見たら、もう僕らがドライブ回路でやってきたのとはまったく次元が違う複雑さだった。単にエフェクトを二つ組み合わせるとかいう話じゃなく、アンディがプレイする時に起こる“魔法”をどう再現するかだから、膨大な時間と努力が必要になったんだよね。世界がコロナ禍で停滞したこともあって、ホント時間かかった。」
アンディ:「でも腰を据えてからは1年半くらい取り組んだ。それでもラッキーだったのは、キーリーの工房がオクラホマシティにあって、僕はテキサス北部(マッキニー)だからクルマで3時間圏内。だからお互いのスタジオに行き来して、生の音を何度もチェックできた。そこで“これ大変だなあ”じゃなく、“ちゃんと最高を目指そう”って喜びを感じられた。あとダニエル・スタインハート(G3デザイナー & Pedal Showの方)にもお礼を言いたい。2019年のNAMMショーで会って、彼に『こんなアイデアを実現してくれる人探してる』って言ったら、一瞬で『ロバート・キーリーだ』って紹介してくれた。みんな一堂に会すNAMMの強みだね。でロバートに会ったら『それはいいアイデアだね』って言ってくれて。
でもね、ここで大事なのは“売れるから”って理由じゃなくて、どうしても手に入れたい音があるってこと。僕にとっては聖杯みたいだった。ジョージ・ハリスンがビートルズのB面で弾いてたソロ、あの深いリバーブ感ある音が昔から大好きで。僕のディレイの使い方は少しリバーブ的というか、テープエコーやアナログエコー2台の組み合わせみたいに互いをフィードバックし合って、リピートがあからさまに聞こえずアンビエントな“halo”になるイメージ。音がちょっとずつピッチずれして溶け合っていくんだ。
まさに“音の回りにハロー(後光)”がかかるようで、止まるとリズム通りに残響が聴こえるしモジュレーションも完璧だけど、弾いてる間は気にならない感じ。それを細かく追求すると、一つ直すたびに他が影響を受けたりするし。そこをアーロン・ピアス(調停役)やアーロン・タケット(プログラマー)と一緒に言葉にしにくい要望も形にしていった。メールだと『もっと紫っぽい音にして』みたいな抽象的な話になるけど、実際同じ空間で“鳥肌きた!”って瞬間があるとそれが魔法的なんだよ。
『Haloが完成した!』って瞬間があったかって? うーん、大きな節目は何度かあったけど、それでも常に『あ、ここも直そう』『ここノイズ気になるな』みたいに進んでった感じかな。ロバートはノイズ処理にすごい時間使うし、ほんと感心する。いまでも新しいペダル作るたびにどんどん改良してるしね。」
(司会) 「ドライブはどう?RKとATを切り替えるディップスイッチがあるよね?」
アンディ: 「そうそう、Mark III Driverだね。これで3度目のバージョンかな。」
ロバート: 「うん、そうなる。」
アンディ: 「そもそも僕がロバート・キーリーを知ったのは、昔キーリー改造のブルースドライバーを借りパクしたからなんだよ(笑)。友人ニックが『これ好きそう』って貸してくれて、案の定良くて、ずっと返さずにいた。まあ“時効だろ”って(笑)。 で、後に僕らは“AT Super Mod”っていう改造をやって、ローエンドをもうちょっと切ったりとか。すごく良かったんだけど、更に『もう少し下を削って低音弦がはっきりするモード作れないかな』みたいなのを追求したりして。これも何度もセッション重ねて仕上げた。同じようにHaloのプロセスとも似てて、1つのレイヤーでは音や処理を追求しながら、もう1つのレイヤーではエンジニアが“ケースがどう”“コンポーネントがどう”って話してたり。要するにどこにも元ネタがあるわけじゃない、新設計だからね。ボスとかアイバニーズとかイーブンタイドのコピーじゃないから。
それで話が進むにつれ『コンプレッサーも入れられるかも』なんてアイデアも出たり。僕はテキサス持ち帰って試したりして(笑)。結局ゲルマニウムダイオードを試してみたら“あ、これいい”ってことになって。見てる人は“興味あるならここまで観てるでしょ”って感じだけど、要するにMark IIIの中でもATモードってトーンスタックでローが少し削れてるのと、RKモードにゲルマニウムダイオードが入るんだよ。するとずいぶんコンプ感が減ってオープンになって、ローが綺麗に取れる。僕はふだんネックピックアップを軽めのクランチで使うことが多いけど、そこにどハマリ。ドライブとトーンをもう少し上げればリードトーンとしても最高。思わぬ副産物だね。だからMark IIIを3台ボードに載せてる(笑)。
1台はAT-ATモードでゲイン抑えてほぼクリーン、2台目をRKモードでドライブとトーンを加減してブースト的に使う。JHS-ATペダルのメインリードをさらに持ち上げるんだ。ブリッジピックアップのウォームなリードを作るとネックがモッサリしがちだから、そこにゲルマニウムモードを繋ぐと低音を削ってくれて明るくスムーズにしてくれる。第2のリードトーン。さらに3台目をもっとゲイン上げて…みたいな。
(司会) 「さっき Gary Moore の“The Loner”を弾いてたけど、今日はどんな使い方した?」
アンディ: 「今日のセッティングはJHS-ATペダルとHaloだけかな。ネックのホットなリードが欲しいときはあれを踏む。2テイク録ったうちの1つでは、エンディングをクリーンにしたかったからMark IIIに切り替えたりした。俺はゲイン操作が細かいからペダルが5〜6個並ぶのよ(笑)。全部キーリーになりそう。
奥さんには“これ全部違う機能あるんだよ”って言わないとね(笑)。一個でもいいけど、いちいちしゃがんでツマミ変えるの嫌だからさ。僕みたいな年齢になると、下手に屈むと戻れないかも(笑)。グリーンの塊とか言って…(笑)。
まあとにかくMark IIIまみれですよ。3台載せてるって言ったけど、実は4台目が来る予定。全部違う設定だし、それぞれが大きく異なる音。セッションワークも減ったけど、何かあってもMark IIIとHaloがあればほとんどのトーンはいけるなって思う。それくらい万能。もちろん4-in-1シリーズもすごいけど、俺にはこのMark IIIが最高に合う。僕のリクエストに根気よく付き合ってくれるロバートに感謝だよ。“名前貸し”じゃなくて、本当に自分が使うものじゃなきゃダメ。ゾクっとこなきゃ。鳥肌立たなきゃダメだよ。インテグリティ重視だ(笑)。」
(司会) 「そこが難しいね、真面目すぎるのも(笑)。大事だけど。」
司会: 「ところでロバート、さっき“魔法”という話をしてたよね。トム・ペティが『音楽が魔法に一番近い存在』だとか。ゼロから何かを生み出す楽しさはペダル作りでも同じだろうけど、ものすごい試行錯誤が必要でしょ。最終的には“やって良かった”ってなるけど、そのプロセスをどう再現するか、みたいな。」
アンディ: 「彼は最初“awful”って言って、今度は“excruciating”とか言ってるけど(笑)、正直さ、見てこのロバートの表情。みんなこのプロセスを楽しんでるよ。ある意味『これ最悪だ』って思ってる人はいない。まあ裏では大変かもしれないけど、少なくとも僕から見たら、他のプロダクト作るときも同じように楽しんでるんだよね。僕も音楽に全力で、ロバートもペダルに全力。ベクトルは同じ。だから“芸術をより良くしたい”っていうコミットがあって、それが喜びなんだ。
Haloなんか、僕のわがままの極みだし(笑)。僕が必要としてた音を追求したら、結果多くの人が気に入ってくれて感無量。ルカサーもMark IIIとHaloを“絶対外さない”って言ってるし、マジで僕のギター人生で最大のヒーローがそんなふうに使ってくれるなんて夢みたい。結局、何事も本気で愛して追求すればこういうことが起きるんだなって思う。」
Andy Timmons:
「それ(Halo と Mark III)がスティーヴ・ルカサーのボードに載ってるんだよ。彼は僕のギター人生で最大の影響を与えた人で、今では友人でもある。でも、彼がペダルを使ってくれてるのを見ると本当に『気に入ってくれたら嬉しいな』って感じなんだけど、実際は『いやいや、めちゃくちゃ固定されてるよ。ボードにネジ止めしてあるし』って言われるんだ。彼はそれほど気に入ってくれてる。そんなことになるなんて想像もしなかったから、めちゃくちゃ驚いたよ。でも、僕のキャリアで起こった素晴らしい出来事って、ほぼ全部が想像もできないことばかりだったと思う。
要は、“誠実さ(integrity)を背負いながら”も、とにかく突き進むっていうのが望みなんだよね。自分の心から響くものをやる。その点で、ロバートや彼の会社とは深いレベルで繋がってると感じるよ。」
司会:
「それで、ボードには “octosite” も載ってるんだよね。そっちの話も聞かせてよ。」
Andy Timmons:
「そうだね。これについては、ここではざっと触れておいて、詳しくは彼(Robert)が説明できると思うけど…」
司会:
「後で別の動画でも取り上げるって言ってたからね。どういう使い方をライブでしてるのか、少しは話してくれる?」
Andy:
「うん、そう。どんな宝石(jewels)的な使い方をしてるかというか(笑)。
もしこれを知らない人がいたら、基本的には“ファズ・フェイス系のmuff的な音”をすごくいい感じに作り出すペダルで、オクターブ機能もあるし、ピッチシフターみたいにもなる。そうそう、そんな感じ。
で、僕がすぐ飛びついたのが、ファットな“マフィー”な音作りなんだ。セッティングはこんな感じ…」
(アンディが設定を調整する)
「おお、これで良くなった。で、これにオクターブダウンのモードを入れて、ボスのオクターブ・ディバイダーとかPOGみたいに、単純にオクターブファズ的に使う。すごく太いオクターブ+ファズになるし、トラッキングもめちゃいい。変にズレたりしない。ただ一回これを踏んじゃうと、他の音がすごく物足りなく感じるくらい危険(笑)。あまりにも強力だから。
(ふざけて)『これ持ってかないでくれー』みたいなボケをしてるけど(笑)、とにかくRobert Keeleyの作るやつは、他にもすごい機能があるんだよね。裏にチートシートがあったりとか。
“こんなイースターエッグがあるよ”って、いろいろ隠し技があるんだ。僕も全部は把握しきれないくらい。例えば『両方のスイッチを押し込みながらミッドノブ回すと、1週間ゴブリンになるモードが…』みたいな(笑)。ハロウィン向けかもね。」
Robert Keeley:
「僕、実はマニュアルの書き方を猛特訓中なんだよ。読み書きができないってわけじゃないんだけど、いやまあジョークだけど(笑)。」
Andy:
「そうそう、Robert Keeleyは文字が読めないってウワサがあるよね(笑)。でも実際は書くスキルを磨いてる最中だと。」
Robert:
「そうさ(笑)。マニュアルは技術スタッフが書いてるから、30年以上前に高校の同級生だった人に渡したりすると“おいロバート、これ字が小さすぎて読めねえよ”みたいに言われたりするんだ。だから“もっと分かりやすく、直感的にしてほしい”という声は多い。
で、新しいOcta Siteではクイックスタートガイドを付けたり、裏に基本手順を印刷したりして、あまり悩まなくてすむようにした。だけど、それでも隠し機能多いし、遊べる要素が多い。でもそれが楽しいとも言えるよね。」
司会:
「それがまた、あなたたちのペダルのいいところなんだよね。“とりあえず繋いだらもうカッコいい音が出る”っていうユーティリティ性がありつつ、深くいじればすごく多面的にもなる。
今、ペダル市場は飽和してるし、変わったペダルを作る会社も多い中で、“本当に新しくていいもの”を出すのって至難の業でしょ。よくそんなふうにヒットさせられるよね。相当なR&Dに力入れてるんだろうけど、やっぱり“これだ”って音を聴けば分かるんだろうね。」
Robert:
「うん、開発には時間かかるし、時には苦痛だし、時には至福でもある。小さな問題が一つ解決して『やった!』って数週間ハイになることもあるし、逆に何カ月もうまくいかなくて苛立つこともある。でもそれがモノづくりだよね。
“やっと解決した!”ってなればいいけど、ずっと悩むときもあるし、“今日はどのロバートが来るんだ?”みたいな(笑)。」
司会:
「そういえば『このペダルがラインナップの中で今後も中心的フラッグシップになるんじゃないか』って噂もあるけど、どうなの?」
Robert:
「そうだね、僕としては“アナログとデジタルをこんなに見事に融合させる”っていうのが夢のひとつで、これはまさにそれなんだ。すごくめずらしいし、他のメーカーがやってる例を僕は知らない。ボスとかアイバニーズとかライン6やストライモンでも、こんな形で“昔のマフ系”をDSPと融合させてるのは見たことなくて。
高ゲインのアナログ回路をデジタルと近距離に置くってだけでノイズの問題とかすごくて、要するに“マフの歪みを増幅しつつ、横にDSPがある”状態になるわけ。そこに多重化回路やら何やら色々詰め込むわけだから。
だから思ったんだよね、『めったにないなら、僕とチームで“本当に音楽的に使える”ものを作りたい』って。で、“マフはいい感じになったな”と思っても、デジタル部分と組み合わせた瞬間にポップノイズが出たりハムが出たりして、またゼロからやり直し…“もうこんなうるさいマフを誰が欲しがるんだ?”みたいになる(笑)。
既に騒がしいマフは世の中にいっぱいあるしね(笑)。だから技術的にもチーム的にもすごいチャレンジだった。10年間、同じメンバーでやってきたからこそ出来た部分もあるけど、相当苦労したよ。」
司会:
「アンディは“複雑なペダルっていうよりシンプル志向”って聞いたんだけど。実際はどう?」
Andy:
「うーん、そうだね、僕はまだメニュー画面やディスプレイが付いたペダルにはちょっと抵抗あるけど(笑)、うちのペダルはそこまでやってない。実際MIDI搭載のペダルもまだ出してないしね。でも基本“いい音が出せるならそれでいい”って考え方。ユーザーにある程度クリエイティブなコントロールを与えるのは大事だけど、それが過度になるのもね。僕は“ダイナミックで生き生きとした音”が好きだから。」
司会:
「なるほど。しかもエンジニアの教育とか支援もしてるって聞いたけど。」
Robert:
「そう。実は今うちには2人が学校に通ってる。去年から3人いたんだけど、1人は卒業して別の会社に行っちゃった。で今2人、僕の息子と、もう1人が電気工学の勉強をしてて、さらにクレイトンが電気エンジニアでアーロン・タケットがDSP担当。エンジニアが多いほど、いろんなプロジェクトを考えなきゃいけないけど(笑)。そこは嬉しい悲鳴だよ。」
司会:
「ミュージシャンと似てるね。“アイデアが尽きたらどうする?”みたいな心配とか、ある?」
Robert:
「いや、全然まだ遠い。僕はやりたいこと山ほどあるし、まずMIDIペダルを出してないからね。来年には出す予定で、アイデアは尽きない(笑)。人からもアイデアはいっぱい来るし、アンディもたまに言ってくるし。」
司会:
「また新たなコラボの噂もある?」
Robert:
「うん、日々話してるよ。“Careless Whisper”って曲名じゃないけど“GED(Guitar Every Day)”とか(笑)。さっき即興でオペラみたいなの作ったよね、“Twittler on the Roof”とか。“Stinky Wrinkles”とか…(笑)。」
司会:
「変なの(笑)。でも音楽も同じで、“もう全部やり尽くした”とか言われるけど、実際はまだまだ伸びしろあるんだよね。『リードギターは死んだ』みたいなの昔から何度も言われてるけど、そのたび“何言ってんの?”って思うし。表現する余地は無限大。俺もそう思う。」
Andy:
「そうそう。美しいものを作りたい、追求したいって気持ちがある限り、これ以上に面白いことはないと思うよ。“どうやってこれで食ってるんだろう?”って笑っちゃうくらい幸運(笑)。」
司会:
「例えばアンディが“トリオ編成でサージェント・ペパーズ全部やる”って言ったら普通“無理だろ”ってなるけど、『彼はマジだ…』って感じだもんね。」
Andy:
「実際“Strawberry Fields”をカバーしてたときイタリアのプロモーターが『まるごとビートルズでやんない?』って言われて『無理だろ』と思った。でも“何なら一人でSergeant Pepperを全曲やってみるか”って思いついて、趣味的にアレンジしてたら、意外と形になってスタジオで録音できちゃった。いろいろRingo的なドラミングができるミッチ・マリンもいたしね。
準備期間としては2年間ぐらい趣味でアレンジしてただけ。実際やるとなると“やりきれるのか?”って思ったけど、やってみたら大丈夫だった。自分が注ぎ込んだディテールを同世代のビートルズファンがちゃんと感じ取ってくれたのが嬉しかった。結果『ビートルズ好きじゃなかったけど、このアルバムは気に入った』って人まで現れて、面白い反響があったね。」
司会:
「“トリオでSergeant Pepperを再現”って相当エベレスト級にクレイジーだけど、『そこに山があるから登る』って感じか。でも下手すりゃ大失敗だったかも。」
Andy:
「そうそう。その可能性はあるけど、うまくいった。本当にありがとうね。君が何か質問しようとした?途中で遮っちゃった。」
司会:
「いや、全然(笑)。ペダルボードを見て思ったんだけど、たとえば昔から一切変えない人もいるでしょ。あなたはそうじゃない感じがする。」
「(この話があまりに)頻繁にあるから、僕の“ペダルボード組み立て係”をおかしくしちゃうかも。でも常に変化してるんだよね、いつも実験してるから。“君がボード組み立て係だ”って感じになってるけど、僕自身は他のことは大して得意じゃないし、ギターもかろうじて弾ける程度。でもペダルを整理整頓するのはそこまで得意ってわけでもない。
ダニエル・サインハート(Daniel Seinhardt)が僕に最初に“介入”してくれた男で、ドイツのホテルの部屋で僕のペダルボードを組んでくれた動画があるんだ。彼は僕がサイモン・フィリップスとツアーしてるのを見て“相棒、俺がお前のボード組んでやるよ”って言い出してさ。で、『ボードに何載せたい?』って2人で決めて、その日が初めてのギグだったんだけど、彼はホテルの部屋で実際にボードを組み上げちゃったんだ。すごいだろ? “ミュージックメッセ in フランクフルト”で演奏する日だったんだよ。だから“Andy Timmons pedal board Daniel Seinhardt”で検索すれば出てくると思う。でも要するに、長い話を短く言えば、僕はずっと“探し続けてる”ってことだね。
僕は、たとえば“Vox のワウと、チューブスクリーマーと、あと何か2〜3台だけで充分”みたいなシンプルさの美しさも認めてるけど、それと同時にさらに追い求めてるんだ。僕のボードにはきっと一生外さないペダルもあるけど、何台かは入れ替えになるやつもあると思う。でもMark IIIとかHaloみたいに、僕が本当に深く関わって作ったもの、しかもロバートとチームを組んでやったやつは――“Forever pedals”なんだ。永遠のペダルだよ、ロバート。(笑)“あ、フォーエバーボード”みたいなね。“ちょっと待って、一旦休憩? ティッシュいる? 俺もしばらく…(笑)”
(司会または誰かのリアクション)
「でも興味深いのは、ペダルがそういう感じならわかるけど、アンプはそこまで固定してないってことだよね?」
アンディ・ティモンズ:
「そうなんだよ。“これは変えない”って感じじゃなくて。まぁケーブルとか弦、ピックってのは僕のトーンの土台になるものだからあまり変えないけど。
アンプに関しては今はちょっと迷走中かもしれない。悲しいことにMesaが何年も前にLone Starをやめちゃったから、ここ最近はFillmore使ったりしてる。今日もFillmoreを使ってすごく良い音してた。音は本当にいいんだけど、僕が慣れてる音とは少し違うんだよね。ただストレートにマーシャルのPlexi回路も大好きで、それっぽいアンプもいくつか気に入ったのがある。あとあるメーカーとアンプ開発の話が進んでるかもしれないし。“誰か知らないの?” いや、まあ名前は伏せるけど(笑)“Bring the wood back.”なんて言ってるけどさ。僕の初レコーディング・セッションはCrate(クレイト)のアンプ使ってたって話もあって、あれは“Crateみたいな音”じゃなかったけどね。でもまぁ手元になかったから借り物だった。兄のジョンのやつを借りてたんだ。中古のCrate(笑)。何年か前、中古楽器屋で買おうかと思ったことあるけど、“これスーツケースにどうやって入れる?”って天使の囁きがあってやめた(笑)。
あ、ちょっと話を遮っちゃうけど、さっきブランド名言おうとしたでしょ?
――あ、まあ今は公表しないでおくよ(笑)。本当に有望なんだよ。Lone Starはずっと僕のメイン・プラットフォームだったから、それがなくなるのは寂しいけど仕方ない。家ではマーシャルも併用したりしてるし、最近は変数を減らしたい気持ちもある。余計な要素が少ないと“ここが安全地帯”ってのが得られるからね。
“自分の弾き方で出す音がアンディ・ティモンズの音になるんだよ”って言われるけどさ、そうは言っても自分で“ここは微妙に違う”と思うところが分子レベルであるから。最初のうちにサッとそこへ到達したいんだよね。Fillmoreが出たときにも少しだけデモはやったけど、その時は小さいコンボだった。100Wは初めてだったし、ヘッドルーム狙いならいいかなと思ったけど、音はいいけど僕の想定してる“土台”とはまた違った。
クリーンは素晴らしいけど、(僕が慣れてきた音とは)プラットフォームがズレてる。だから今回も本当は古いPlexi持ち込みたかったけどまあ音は音でね、今日のFillmoreも十分最高に良かったし、いいプロモにはならないかもだけど(笑)。“こんな感じでアンプを怒鳴りつけてたんですか?”みたいな(笑)。“ああ、当ててはいないんだけどスイングはしたよ”みたいな(笑)。
(さらに続き)
「でもやっぱり“最高のアンプ探し”って楽しいでしょ。ちゃんとしたプラットフォームに当たれば、あとはペダルが楽しいよね。いまやギターとアンプよりもボードに注目が集まる時代だから。『どんなギター使ってるの? アンプは?』ってより先に『ボードに何並んでんの?』って見られる。
で、僕がいま作りたいアンプってのは、究極の“ペダルプラットフォーム”なんだよ。100%自分のためのわがままかもしれないけど(笑)。Mesaとはそういう機会がなかったし、今回はそういうのに積極的に取り組んでくれる会社がある。ロバート・キーリーの話でもそうだけど、“細部にこだわりまくる”って意味では同じように作り込みたいんだ。すごく期待してる。“Watch the space”って感じだね(笑)。
司会:
「じゃあこの“スタンバイギター”に話を移そう。俺はExcaliburって呼んだんだけど、実際は“Whoobie”って名前があるらしいね?」
アンディ:
「そう呼ばれたこともある。俺は基本的にギターに名前を付けないんだけど、これは何度もステージに出てる。実は年齢を考えるとショックだけど、俺はこれを人生の半分使ってるんだよ。僕61歳で、ギターは30年前に作られたから、計算してみてよ(笑)。
これね、長年使いすぎて、ピックアップ割れたりもして『直せよ』って言われたりするけど、50/50で“そのままが味”みたいな。フレットも8回か9回打ち直してる。相当な数でしょ。でも驚くほどまだまだ使える。リュージア曰く“そのうちネックが塵になって崩れる”なんて言われたけど、まだ大丈夫。オフカメラで見せたATZ 300が新しい世代で、Gary Mooreの曲にも使ったよ。アルダー/メイプルのストラトスタイルだけどね。
2000年代にAT300ってやつがあって、それはマホガニーにローズ指板、ピックアップがボディ直付け。でも新しいのはピックガードマウントで、真っ黒い見た目。ちょっとイギリス人が“Promo”とか言いそうだけど(笑)。で今、“旧AT300”と“ストラト感”のいいとこ取りした感じで、昔より汎用性が高い。
司会:
「いやまあ、いずれ新しいギターで古いのは捨てられるね(笑)。」
アンディ:
「うん、確かにそろそろ、って思うけど、ある種セキュリティブランケットなんだよ。量産モデルでより良い音するやつもあるけど、これはすごく馴染んでてね。
うちのタケットが使ってるのはAT100だっけ? もしかするとATZ100かな。ATZ100だね。そいつでDSPの開発やってるんだ。ピックアップの出力レンジが広いから、デジタル側で歪まないよう調整しやすい。そういう目的。そう、R&D中はいろんなギター使わなきゃ。“ずっとストラトだけで調整してました”ってなったらレスポールで使うときどうすんの?って話でしょ? だから色んなギター揃えてる。まあ“コレクション”だよね(笑)。“仕事で必要なんです”って言い訳にもなる。
司会:
「キーヒストリーの中で面白いペダルって他に何使ったことある? MarkIII以外で?」
アンディ:
「コンプ+(Compressor Plus)載せてるよ。ロバート、ちょっとボード持ち上げて。あ、これだね。僕は昔、Carl Martinとコンプレッサーをシグネチャーで出してたけど、製造の都合でやめちゃって、でも最近コンプ+を気に入って使ってる。とてもいい。実はロバートには“新しいケースでコンプレッサー作ろうよ”って言ってるんだ。誰かが昨日か今日“いつ出すんだ?”って聞いてきたし。
僕の昔のやつは、コンプ回路の一部がブースト的に機能してたから、あまりコンプをかけずにアンプを押し込む使い方が好きだったんだ。だからもし二段式で片方はしっかりコンプ、もう片方は軽めのブーストに…って足で踏み換えられたら最高じゃん。TRSスイッチとかで。ロバートが“ああ、そりゃできるよ”って言うから、僕は“おお”って(笑)。“それが実現できたら最高だろうな”ってね。こういう“コンプの達人”と組めたら名誉だよ。
司会:
「確かにキーリー・コンプはかなり広まってるよね、いわゆる“定番”って感じ。多くのボードに載ってるし。でもコンプレッサーの使い方って、あんまり知られてない部分も大きいと思う。」
アンディ:
「そうだね。正直僕も詳しく語るのはロバートのほうが適役だけど、僕の場合は伝統的に“グラッシーなクリーントーン”を求めるときが多かった。ストラトを弾くとき、ダイナミクスを揃えつつ、でもほどよく“噛みつき感”があるみたいな。
一方でリードトーンにはあまり使わなかったんだけど、あるときゲインペダルのあとにコンプを繋いでみたら、理屈に反してすごく良かった。だから自分がまだ試してない使い方はいろいろあるんだろうね。コンプレッサーって要するに、ピークを抑えて小さい音を底上げするから、コードが揃って音量が均一になったり、持続感が増したりする。ギター初心者や中級者がさらに良い音に聴こえるようになる、みたいな。
ロバート:
「そうそう、ピークを落とすことで耳に痛いトランジェントを削って、足りないとこは底上げする感じだよね。」
アンディ:
「それでサステインも増えるし。初心者とか中級者にはとくに効果的。みんな歪みは理解してるけど、コンプってちょっとわかりづらい。僕はクリーンでリード弾くときの“粘りある感じ”にも使えると思うし、“強く弾いても音が飛び出しすぎない”からすごく弾きやすいんだよ。適切に設定すればダイナミクスも殺さずにいけるし。」
司会:
「まあ多くの人はコンプがかかってるとさえ気づかないからね。」
アンディ:
「そう、自然だからね。たとえば“ブラックドッグ”のリフなんか、もしコンプ無かったらあの感じにならないと思う。ジミー・ペイジが何個かコンプ重ねてるんじゃないかってくらい(笑)。試しに自分で音を作ろうとしてもああはならない。多分アンプはほぼクリーンで、ピッキングをコンプで整えてああいうトーンにしてるのかもしれない。だから言いたいのは“みんなコンプを試してみろ!”ってこと(笑)。プリセットなんか気にせずツマミをいじれ、と。」
司会:
「“Whittler on the Roof(屋根の上の彫り師?)”って話があったけど(笑)。じゃあ最後に1つだけ質問。さっきも言ってたけど、ペダル市場は飽和状態で、いかに自分の声を届かせるかが大変だと思うけど、君らは見事にやってるよね。4-in-1やocta psiやMK3など。今のペダル業界をどう見てる?」
ロバート:
「そうだね。最近よく聞かれるけど、確かにペダルメーカーはめちゃ多い。中には“グリッチ系”とか“変わったアンビエントリバーブ”ばかり出してる会社もある。でもそれもちょっとやり尽くされてきた感もある。だから、結局“どれだけ革新的か”が重要なんだと思う。僕はocta psiに相当力入れて、“本当に音楽的に使いやすい”ものに仕上げようとした。だってチューブスクリーマーをいくらクローンしても、ペイント変えてももう飽きられてるしね。だけど今は回路設計のツールも充実してて、もっといい音を作る土壌は整ってる。想像力次第なんだよ。Haloみたいなエコーを作ろうと思ったら今なら可能だし、そういう意味では“黄金期”だと思うな。
あとは、僕の友人でもある別のペダルメーカーがちょっと騒いでるのを見るのは面白い。例えば昨日Zomaっていうトレモロ&リバーブのペダルのクリップが上がって、ジョシュ・スコットが“すごくいい音”って評してくれたり。裏でどんだけ努力してノイズや歪みを抑えたか僕は知ってるから、そう言われると嬉しい。だから今のペダル業界は数は多いけど、まだまだ面白い時代だよ。新しいペダルも次々出てくるし。
アンディ:
「音楽と同じだよね。もうすべてやり尽くされてると思えても、自分が好きなものを作ればいい。自分が本気でいいと思うものは結局、人にも伝わると思う。そこに“インテグリティ”と“ポジティブな意図”があれば、きっと響くはず。」
司会:
「そうだね。2人とも音楽ファンとしてやってるし、ただ“こなす”だけじゃない。ロバートは“ペダル作り”が楽しくてしょうがないし、アンディは“音楽”を作るのが心底好き。もし楽しめなくなったらゴルフでも始めるかもしれないけど(笑)。」
アンディ:
「そうそう。で、ゴルフでまた苛立ったりね(笑)。でも本当にそこが美しさだよ。“まずは自分が楽しまないと”って感じ。僕らはペダルを作って“これいいじゃん”と思って、それで『他にも8億人が気に入ってくれた』なら嬉しいけど、出してみるまではわからない。音楽でも同じこと。リリースして初めて『どう評価されるか』がわかる。
でも最終的に“みんなが気に入ってくれるかな”っていうよりまず“自分が好きなものを貫く”って方が大事。結果的に上手くいくといいな、くらいだよね。」
Andy(アンディ・ティモンズ): 「この人(ロバート)と一緒に仕事するのが本当に好きなのは、Haloで学んだことが、そのままドライブペダル制作にも活かされるからなんだ。Haloを使ってるときはとにかくノイズを極力抑えないといけないし、スイッチングもすごく静かにしなきゃいけない。あれはかなり大変だよ。Haloのエコーにスイッチのカチッって音が混ざったら台無しだからね。で、その後ドライブペダルをデザインしようとしたときも、“スイッチのカチカチ音”や、回路自体のノイズをどうやって抑えるか、まさにHaloの延長線で考えるわけ。『Haloのディレイパターンにこんなノイズが入っちゃまずい』って考えたら、結果として他の全ドライブペダルのクオリティも上がったんだ。さらにその考え方がocta psiにも波及して、スイッチングノイズを出さないとか、ピッチシフトするときに変なノイズが出ないようにするとか。で、そのやり方を積み重ねていった結果、Beach Boysのペダルもすごく良くなったし、Zomaもより良いものに仕上がったんだ。全部Andy Timmonsとの作業から生まれたんだよ。」
別の声(司会など): 「それはアンディのせいだね、あ、いや、どうもすみません…」
(笑いが混じる)
「英国の仕草か何かかな。1人にして欲しいとか?
部屋ならあるよ、ほら、黄色い椅子があって…壁は薄いけど。ブーツがどうとか…彼は相部屋を望んでたけど、嫌だったんじゃない? みたいな?」
(司会?): 「それは面白い。じゃあ1つ質問させて。
“ときどき、あなたが最高のアイデアだと思うものに対して、周りが『いや、それは微妙…』みたいに感じることもある?”ってこと。例えば“これは最高のペダルだ、作るぞ”って言っても、みんなは“うーん、それはちょっと売れないんじゃ…”みたいな。」
Robert(ロバート・キーリー): 「よくある話だよ。僕自身が自分のアイデアに興奮しちゃうことは多い。正直言って、俺自身がマッドサイエンティストなのかもしれないね(笑)。
うちにいる賢いエンジニアってのは隣の部屋にいるクレイトンとかアーロン・タケットなんだ。僕は“こんなサウンド面白いだろ!”って盛り上がって、“ボタン押したらディミニッシュの和音が鳴る”みたいなことを真面目に言うわけ。“これ面白くない?みんな喜ぶでしょ”って。でも周りからは『それ、どうやって売るんですか?』って言われる(笑)。
だから“俺はワクワクしてるけど、商業的には微妙かな”みたいなバランスを取るのは大変だね。」
(司会?): 「それでお蔵入りになったペダルはある?」
ロバート: 「俺は全部押し通してきたよ。ボスだもん。…みたいな冗談だけど(笑)。
まあいま色々作ってるよ。たとえばMIDIで制御するアナログドライブとか、初のチューブ(真空管)ベースのペダルも考えてる。チューブだよ、すごいでしょ。みんな楽しみにしてくれてるし。
4種類のドライブを一気に出したのも大胆だったよね。周りには“こいつら正気か”って思われたかも。けど今年は俺たちにとって本当に成果の多い年だった。
この間、ニューヨーク在住の従姉妹がオクラホマに来たとき、床に今出してるペダルを並べたら今年だけで9種類出してた。まだ2ヶ月残ってるのに。
隣のダニーが“勘弁して…”みたいな顔してる(笑)。“クリスマス向けのドライブでも出すのか”って(笑)。octa psiの開発してる間は新製品が少なくて、ずっと『もうすぐ完成だ、あとちょっと』って言いながらなかなか出せなかったし。
(司会): 「何が来るか楽しみだね。すでにあるペダルももちろん最高だけど。」
Andy: 「そうそう。octa psiなんか最高に面白い。
さっき言ってた『自分のレガシーにしたいか』って話だけど、俺としては“アナログの高ゲイン歪みとデジタルシステムをひとつに詰め込んで、しかも上手く共存させる”っていうのがすごく面白いアイデアだと思う。そういうのをやってる人って実は少ないだろうし、実際、このペダルは本当にいい感じに両方が機能してる。普通はノイズとかレベル調整とかスイッチングとか、やらかすと一気に台無しになりかねない。
“絶対に切り替えを無音に近づける”っていうのも大事で、そこがうまくいかないと楽しくないし。
(別の人?): 「“地雷モード”みたいなのあるんじゃない?みたいな(笑)。」
ロバート?:
「あるかもね。“alt機能の組み合わせ次第でシーケンスが暴走”みたいな。それは秘密。カウントダウン“10、9…”みたいな(笑)。“ノーブル・スクリーマーの後にこれ?”みたいな話もあるし。」
(司会): 「いつ出たの、とか、同時に出したのか?」
ロバート:
「同時に出したよ。冗談抜きで。俺、夢見たんだよ。“アンディのとこから帰ってくるところ”で“こういうモードがいる”とか浮かんできて。Aaron Pierceと相談して、ノーブルODRを自前で出すなら…とか、チューブスクリーマーとODR-1ってどっちもグリーンだし、『回路の前半と後半入れ替えたら面白いんじゃ?』みたいになって。実際、全ディストーションは“ドライブ部からトーン部へ”という流れだから、そこで“ラット系のハードクリッパーとボスのソフトクリッパーを組み合わせたらどうなる?”って発想が出てきたんだよね。そしたら“一気に新しい音が生まれるじゃん!”って興奮して。
ほら、俺すぐにテンション上がってるのわかるでしょ(笑)? いま“ゴリラの頭をした子猫”みたいな新ネタも浮かんだし(笑)。」
(司会):
「めちゃくちゃだな(笑)。じゃあMIDI対応Haloはどうなの?」
ロバート:
「おお、MIDIボード自体はもう開発できてるよ。ジャックの間に差し込むように作った基板があって。クレイトンが設計してるけど、タケット(プログラマー)がChatpileってバンドでドラマーやってて、1ヶ月くらいカナダからアメリカ西海岸までツアーするから、その間は開発が止まる。
でも俺は“真空管のペダル”も作りたいし、220Vくらいかける高電圧チューブドライブとかね。そりゃ楽しみだろ? “タケット”って名前にすればいいんじゃとか言われるけど、まあ彼はDSP担当だから(笑)。“
(司会): 「で、名前は?“RUSTドライブ”とか言わないでよ(笑)。ワインか何かかい。Wayne, New Jersey。ヒルトンガーデンインがどうとか(笑)。パープル・ウェインだとか。近くのエールハウスも素晴らしかった、とか。とにかくここに来てくれてありがとね。」
アンディ:
「こちらこそめっちゃ楽しかった。ありがとう。」
(スタッフ?)
「僕ら遠くて握手できないけどハイファイブって感じだね(笑)。まあとにかくごはん食べに行こう。ツナサンドかチキンラップかわからんが。これで終了ってことで!」
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